小学生の時は書いて覚えるという暗記の仕方しか知りませんでした。
書いて覚えるというのは子供の時にはとても重要ですが、書くということ自体に時間がかかり
単なる作業になってしまい、頭を働かせない時があるので要注意の記憶法です。
イメージ記憶法とは何か
書かないで覚えるにはどうすればよいか。
頭の中でイメージして覚えるというイメージ記憶法があります。
イメージ記憶法は記憶法の中でも基本であり、とても重要なテクニックになります。
ほぼ全ての記憶法で使うテクニックです。
ストーリー記憶や樹木図記憶、場所記憶等では特に必要なテクニックであり、重複する部分があります。
イメージ記憶法の手順
手順は
1.覚えたい事柄を理解できるような事柄に変換する
2.覚えやすいように誇張する
3.結合する
- 変換
反対、類似、拡大、突拍子もない連想をしてみてください。
男に対し女、火に対し水、というように、全ての事柄に対して反対の連想してみてください。
言葉の同義語や類似性をすばやく見つけて、似かよったものを連想してみてください。
たとえば、「医師」ときいて、「意志」「遺志」「石」という場合も、発音が同じです。
できるだけ知っているもの、知っている人を活用してください。
そして言葉に意味をもたせてください。
ことばを意味のある視覚的なイメージに変えるのです。
さらに、感情、動き、リズムもつけてみましょう。
その情景の中で味わった感情を味わってください。たとえば、気の毒に、かわいそう、美しいなどのように。
自分の体験の中で、見たり、聞いたりしたことに関係のあるイメージを次々と断片的に連想していきます。
最初のインスピレーションを変えずに3秒でイメージしていくのです。
- 誇張
刺激的で意外性のある、強烈なストーリーをつくりましょう。
一見ばかばかしいように思われる連想がよいです。
ふだんの生活ではなかなかお目にかかれない光景や意外性がよいです。
大小を思いっ切り誇張してイメージしましょう。
拡大イメージは巨大なものにするほどよいです。
縮小極端に小さくしてはっきり想像できるほど忘れにくいです。
- 結合
事柄と、それらの関連性を見つけます。
過去の出来事と関運づける自分が今体験していることと、過去の出来事との間の類似性を見いだします。
自分が経験した他のことと、どう類似しているか、異なっているかを考えてください。
覚えなければならない二つの事柄の同義性、対照性、その他の意味のある関連性を探すのです。
連想するとき、擬音を多く入れ、実際、その情景に音を耳で聞いた感じにしましょう。
イメージ記憶法の練習
- イメージトレーニング
じっくり観察して正確な印象にしましょう。
目の前で見ているような調子でイメージしましょう。
邪魔になる刺激をなるべく頭に入れないように、目をつぶりましょう。
自分の居間の情景をイメージしてみてください。
まず、額にスクリーンを作ってください。
2次元ではなく3次元でイメージしましょう。
イメージは五感を使ってください。
視覚(静止)
視覚(動作)
聴覚
触覚
味覚
嗅覚
五感以外にも感情をつけ加えてみましょう。
今見たものを瞬時に記憶して目をつぶってイメージを再現してください。
静物から動物、単体から集合とイメージトレーニングしてみましょう。
この練習で最適なものがテレビです。
目をつぶってテレビの音声を聞きます。
音声だけでイメージしていたシーンが、パッと目を開いたときとまったく同じだったか確認してみてください。
単純なものからはじめ、ドラマなどの映像まで、自分がイメージしていたものと同じシーンをやっていた、というところまでくれば合格です。
さらに、終わりからはしめに向かって逆転して思い起こす練習なども、応用としてやってみましょう。
イメージ記憶法のコツ
- リラックス
試験の合格をイメージしても
そのときの心と体が緊張していたり緊張の条件づけがされてしまいます。
イメージトレーニングを行ったのに結果が思わしくない人は、マイナスイメージの条件反射を作ってしまったからです。
イメージは具体的にしましょう。
たとえば先生であればかかりつけの医者の先生とか高校時代の先生というようにハッキリと定めてください。
愛というような抽象的な単語を記憶するときには、その立体的イメージをつくるのです。
二人がキスをしているところとか、大きなハートが頭に浮かぶのではないでしょうか。
イメージする時は、実際にしているつもりになることです。
自分がよく知っている、すぐ思い出せる人物に置き換えて視覚化してください。
イメージしやすいものを選んで自然に浮かび上がってくるものをイメージして楽しむのです。
イメージは、できるだけ単純かつ目立つものにしましょう。
さらに具体的なものにしましょう。
動きのあるイメージにしましょう。動いている物は記憶されやすいです。
言葉を発しながらイメージするほうが鮮明になります。
やみくもにイメージをつなげるだけでは、いざ思い出す段になって、どれが思い出すべきイメージか、どれが正しい順番だつたかわからなくなることがあります。
順序が逆にならないようにしましょう。
変な言葉やショッキングな光景は、1度見たり聞いたりしただけでずっと覚えていたりするものです。
不合理荒唐無稽でばかばかしいほどよく記憶されます。
順序づけと秩序つけをしましょう。整理された情報の方が覚えやすいです。
自分の言葉で、自分の納得のいく意味として覚えることがたいせつです。
写真、図や表など視覚的に断える情報は忘れにくいです。
散らばっている星を覚えるなら、自分が具体的に知っている器や、人や動物の形に結びつけて、視覚化して覚えましょう。
1回に覚えることは1項目にしましょう。
ひとつの連想ごとに、その情景を思い描くのです。
複数の他の事に注意が向けられると、鮮明な記憶はつくられにくくなり、後で細やかな点を思い出すのが難しくなります。
ピンぼけ状態で撮影されてしまうようなものです。
思い出そうとするときは、頭の中に記憶した映像を流していきましょう。
主役になったつもりで、場面ごとにイメージを描きながら、教科書を覚えるのです。
1回の違想時間は、3~5秒です。
一度覚えたことを忘れないようにするため、反復しましょう。
30分以内に1回、3日後に1回、反復すれば、三か月は記憶しているはずです。